さけ袋のブログ

ちょっと人に話したくなるお酒の知識

ジャパニーズウイスキーの父【岩井】

お酒に関する内容を含んでいます。
お酒は20歳になってから

 

皆さまこんばんは。


さけ袋のお時間です!


本日はコスパが高く、僕の好きな銘柄でもあるこちら。

 

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『岩井 トラディション』


マルスウイスキーから発売されているブレンデッドウイスキーです。

 

 

サントリー、ニッカに飽きたらこれをおすすめします!

 

 

 

マルスウイスキー

 

飲み進める前に岩井トラディションについて簡単に探ってみましょう!


岩井トラディションを作っている『マルス信州蒸溜所』は1985年に本坊酒造が設立しました。

 

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本坊酒造は本格焼酎『桜島』ブランドで知られている鹿児島の総合種類メーカーです。

 

 


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ウイスキーや焼酎の他にもワインやジン、みりんなども作っています。


マルス信州蒸溜所は自然豊かな長野県中央アルプス山系『木曽駒ヶ岳』の麓、標高798mに位置しています。

 


2020年に静岡県の最北端に作られた『井川蒸溜所』ができるまでは日本で1番高い場所に位置する蒸溜所でした。

 

井川蒸溜所はなんと標高1200m!!


本坊酒造は『マルス信州蒸溜所』の他に『マルス津貫蒸溜所』を鹿児島県に持っています。


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戦後まもない1949年にウイスキー製造免許を取得し、岩井喜一郎の指導のもと鹿児島で製造を開始しました。

 

岩井喜一郎

 

岩井喜一郎ってどなた?


岩井喜一郎は摂津酒造の常務取締役兼技師長で、アルコール連続蒸留装置を考案するなど日本屈指の蒸留技師でした。

 

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その岩井喜一郎と同郷で大学の後輩でもあったニッカの創設者でもある竹鶴政孝は、岩井喜一郎を頼って摂津酒造へ入社しました。

 

当時、岩井喜一郎と竹鶴政孝は一切面識はなかったようです!!

 

蒸溜酒業界で『岩井喜一郎』の名前は有名だったので、竹鶴政孝が一方的にコンタクトを取りに行ったそうです。


竹鶴政孝の『洋酒を学びたい』という信念を買い、その才能を見抜いて1918年にスコットランドに派遣しました。


竹鶴政孝は日本人として初めて本場スコットランドでウイスキー作りを学び、その経験を実習報告書として岩井喜一郎に提出しました。


それが『竹鶴ノート』と言われる日本のウイスキー作りを発展させる資料になりました。

 

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竹鶴政孝はジャパニーズウイスキーの父と言われていますが、そのさらに父が岩井喜一郎です!


しかし、竹鶴政孝の帰国後は第一次世界大戦後の不景気でした。


摂津酒造はウイスキー事業に取り組むだけの資金的体力がなく、竹鶴政孝は摂津酒造を去り、寿屋(現サントリー)に入社しました。


その後、本坊酒造は鹿児島での洋酒製造を山梨工場に移管し、山梨でウイスキー、ワインの製造を開始することになります。


そして、ウイスキー作りに最適な自然環境を求め、長野県の標高798mの地に『マルス信州蒸溜所』を開設しました。


ちなみに『マルス』という名前は本坊酒造のシンボルである『星』にちなんでおり、一般公募で火星の意味でもある『マルス』と名付けられました

 

本坊酒造で最も古い銘柄の一つに『宝星』という銘柄があるので、シンボルが星であることをうかがえます。

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『岩井トラディション』は本坊酒造のウイスキー作りに貢献した『岩井喜一郎』への尊敬と感謝の念を込めたブレンデッドウイスキーで、2010年に発売されました。

 

長くなりましたが実際に飲んでいきましょう!

 

 

 

テイスティング


今回はストレートハイボールでテイスティングしました。

 

Details

【岩井 トラディション】

《度数》40%
《原材料》モルト・グレーン


まずはストレートです。

 

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色味はしっかりとしたウイスキーらしい琥珀色で、茶色味が強いです。

 

・香り

 

バニラの甘い香りから熟したレーズンや、赤いりんごのようなフルーツ感じました。


スモーキーな香りもあり、黒糖のようなニュアンスも感じました。


香りはどしっとした重厚な印象です。

 

・味わい

 

はちみつの甘さから、桃のようなフルーツ感とフローラルを感じました。


余韻は少しビターさもありますが、アルコールのアタックはそれほど強くなく、飲み口は柔らかかったです。


ドライな味わいではありますが、ブレンデッドならではの複雑な味わいで、ストレートでも飲める美味しさでした。

 


お次はハイボールです。

 

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・香り

 

ストレートで感じた重厚な甘い香りやフルーツ感は控えめになり、少し穀物や甘いクッキーのような香りを感じました。

 

・味わい

 

ほのかにはちみつの甘みがあり、スモーキーさもバランスよく感じました。


余韻はぶどうのような渋みを感じましたが、それほど長くなかったです。

 

ハイボールでも飲み応えのある味わいでした。

 

まとめ

 

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この価格帯にしてはストレートでも美味しく飲めて、ハイボールは言わずもがなでした。


ちなみにウイスキーは各社ブレンダーの人がストレートでテイスティングして味わいを調整しているので、『ストレートでも美味しい』という言い方は厳密には間違いかもしれません。

 

でも味覚は人それぞれなので、その人が美味しいと思った飲み方が正解です!!


『岩井』はパッと見ると日本のウイスキーらしいけど、近年市場に出回っている漢字の名前の紛い物みたいに見えてしまいます。


しかし、歴史は古くマルスウイスキーを発展させた『岩井喜一郎』は日本のウイスキーの歴史を開いた人物です。


では最後に今回の『ちょっと人に話したくなるポイント』です。

 

ちょい話 POINT
  • 『マルス信州蒸溜所』は1985年に本坊酒造が設立
  • 一般公募で火星の意味でもある『マルス』と名付けられた
  • 竹鶴政孝をスコットランドに派遣したのは岩井喜一郎

 

『スコッチやバーボンは種類が多すぎて何を選べば良いか分からない』という方に是非一度試してみてほしいです。

 

 

 

では。

 

 

 

 


 

 
 

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